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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第4章 参の巻

「私に触らないで下さい」
 公子は毅然とした態度で言ったつもりだが、帝にはその今にも泣き出しそうな声は哀願のようにしか聞こえない。

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