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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第4章 参の巻

「やわらかい身体だな、とても抱き心地が良い」
 耳朶を熱い吐息がくすぐった。
 嫌悪感に身体中の膚が粟立つ。
 帝の手の力がふと緩んだかと思うと、大きな手のひらがそろりと動いた。胸のふくらみを包み込まれ、公子は悲鳴を上げた。
「何をするの、止めて下さい」
 が、執拗な手は止まるどころか、薄い夜着の上から乳房に触ってくる。揉まれている中に、着物の上からでも先端が固く尖るのが判った。

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