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ショートラブストーリー

第7章 高橋②

思わず声の方向を向き…予想通りの顔を見つめた。

「…亮…」

上半身裸で、タオルで髪を拭いてる。

「真由美、リンスなくなった」

「ちょ…亮!!そんな姿で出てこないでよ!!」

緩んだ俺の腕を振り払うと、真由美ちゃんは亮の元へ歩み寄った。

「いーじゃん。今さらだし?」

亮は前髪をかき上げると、俺を見てニッと笑いを浮かべ

「高橋さん。どうもゴチソウサマ」

そう言って目を細めた。

「で?俺らもう寝るんだけど、何か用?」

その視線に、俺の心臓がどくん!!と音をたてる。

まさか…。

『俺を止めろ』って、そういう意味かよ!?

「いや…遅くにごめん。じゃあ…」

自分でも分かるくらい強ばった笑顔を浮かべ、急いで外に出た。

ドア越しに真由美ちゃんの声がした。

でも…。

俺はそのまま駐車場まで走って、その場から逃げ去った。

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