histoire d'amour eternel
第27章 SAKURA
柔らかな陽射しと、柔らかな風が包み込む中
繋ぐ手を離す事なく、歩く私と、君。
決して
「お腹空いたね?」
「何食べようか?」
色気より、食い気。
花より、団子。
情緒溢れるような会話は一切してないのだけれど、それでも、そんな雰囲気が堪らなく良くて。
終始、私の顔は笑顔で溢れ、咲き誇る。
隣りで笑う君をそっと見上げれば、
優しく咲き輝くソメイヨシノに負けないくらい、優しく、柔らかく微笑む君の笑顔がそこにあって。
私の心は、ドキッと音を立てる。
もう
何度も見た笑顔だけれど。
もう、何度もドキッとしてきた笑顔だけれど
でも、未だに彼の笑顔には慣れなくて、未だに跳ねてしまう私の鼓動。
でも。
慣れたくないドキドキ感。
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