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さようならも言わずに~恋は夢のように儚く~

第3章 弐

 本当にそうだったのだろう。お都弥は天がもたらした苛酷な運命を嘆くでもなく恨むでもなく、残された一日一日に感謝し、大切にして懸命に生きようとしていたはずだ。
 嘉門はそのいじらしい心根を最後まで理解してやれなかった。

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