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さようならも言わずに~恋は夢のように儚く~

第3章 弐

端から、お都弥ちゃんにもしものことがあったときには、ここを引き払うつもりでいたようですよ。あの二人はお都弥ちゃんを本当の娘のように可愛がってましたからねえ、あの娘の想い出のつまった家にこれから先もずっと住み続けるのは辛くって仕様がないって、おきよさんが零してました」
「それで、花やのおきよがこれを俺に?」
 嘉門の問いに、内儀は頷いた。

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