残業・メモ子
第66章 親心
大島は…ははははって…笑いながら…
私の頭をくしゃくしゃっと撫で―――――――…
「やっぱり…あいつには…敵わないか…」
って……つぶやいた…
『でも――――…
藤原さんは…その件…“忘れろ”って……
それ以来…会ってないです…』
「あの…バカ…何で…」
私を気遣っての事だとは…思っている…
感じない私に……キスをして…
負担になると…思ったのだろうか…
それとも……
何か……気に触る事をしてしまったのか…
藤原も……性的トラウマが有るのでは…とか…
唇を鏡で見る度に…そんな事ばかり…考えてしまう…
『…私―――――…どうしてしまったんでしょう……』
「芽依子……」
大島は…私を抱きしめ……
頭を撫でてくれた―――…
あああ…安心する…………
『はぁ……やっぱり…違う…』
「へ?…違う?」
私は…大島の胸で……大きく深呼吸をした…
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