
来世にて
第2章 前世
楓(かえで)は14才の春を迎えていた。
道三(どうざん)の娘 帰蝶(きちょう)の侍女となって3年目の春だ。
楓は明智一族の出身で 帰蝶や光秀とは親戚にあたる。
土岐氏(ときし)を滅ぼして稲葉山城主となった斎藤道三は、土岐氏一族である家臣達の求心に勤めていた。
戦乱の世にあって公家の生活をしていた土岐頼芸(ときよりあき)とはいえ、一族の長を追放し成り上がった道三を快く思わないものも少なくなかった。
道三は家臣の子息を幼少の頃から城に招き、懐柔と忠誠心を育て上げた。
光秀と楓もその一人で、幼少から道三に目をかけられ、可愛がられていた。
楓が11才の春を迎えたとき、道三からの願いを受けて、帰蝶の侍女になった。
すでに道三の家臣として勤めていた光秀とは親族ということもあり、兄のように頼りにしていた。
道三(どうざん)の娘 帰蝶(きちょう)の侍女となって3年目の春だ。
楓は明智一族の出身で 帰蝶や光秀とは親戚にあたる。
土岐氏(ときし)を滅ぼして稲葉山城主となった斎藤道三は、土岐氏一族である家臣達の求心に勤めていた。
戦乱の世にあって公家の生活をしていた土岐頼芸(ときよりあき)とはいえ、一族の長を追放し成り上がった道三を快く思わないものも少なくなかった。
道三は家臣の子息を幼少の頃から城に招き、懐柔と忠誠心を育て上げた。
光秀と楓もその一人で、幼少から道三に目をかけられ、可愛がられていた。
楓が11才の春を迎えたとき、道三からの願いを受けて、帰蝶の侍女になった。
すでに道三の家臣として勤めていた光秀とは親族ということもあり、兄のように頼りにしていた。
