
天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第6章 ~今年最後の締めくくり~
「ん? 大事なもの? 別に構わないぞ。先にそれを買いに行っても」
「いいの、いいの。後で!」
凛音は急にソワソワしだした。
なんだ? 大事なものって。
女性特有の日用品か?
「ん、そっか。なら、飯でも喰いに行くか?」
「えー、外食するの?」
意外な反応だった。
凛音は悦ぶとおもったのだが。
「帰ったらおせちの準備するんだろ? 昼飯ぐらい手抜きしろよ」
「むむ、やだな。お兄ちゃんが他の人の作った物を食べるの」
理由はそこか。
確かに凛音の作る飯は旨いが。
料理好きのこだわりなのか、変なところまで凛音はヤキモチを妬く。
