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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~

 いや、こついは婆さんじゃなくて、若い女だが。場違いなことを考えていると、受話器の向こうからまた声が聞こえた。
―あ、でも丁度良かった。私、今、誰かと話したい気分なんです。良かったら、少しだけ付き合って貰えませんか?
 押しつけがましさはない口調に、気がついたら、〝良いよ〟と応える自分はやっぱり馬鹿かもしれない。

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