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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第5章 SideⅤ(光樹)~誤解~

 そんな瞳を彼女がしたのは、その日、二度目だった。一度目はメリーゴーランド前のベンチに座っている時、池で見かけたよりももう少し若い夫婦が赤ん坊と幼児を連れて通りかかった時。
 光樹はそれで、沙絢には〝家族〟への強い憧れがあるのだと思い知った。現に彼女は彼にも語った。
―ああいうのは良いわよね。

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