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さよならから始まる恋物語【Ｌove story】～雪の女王～

第3章 ＳｉｄｅⅢ（沙絢）～Ｍｅｒｒｙ　ｇｏ　ｒｏｕｎｄ～

　と、ふいに男が声を荒げた。
「良くない！」
｢お兄さん？」
　突然の変貌ぶりに沙絢が愕くと、男が唇を引き結んだ。
「ごめん、でも、俺はお前には本当の自分を知って欲しいんだ。たとえ嫌われても、お前には嘘や隠し事はしたくない」
「嫌いになんかならないわ。お兄さんは私の生命の恩人だもの」
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