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陽だまりの仮面 -嘘-

第13章 失恋

いやいやいやいや!!




……えぇぇえええ?!!




言ってる意味が分からないって花木君は言うけれども

あたしの言った言葉の意味なんて分かり易いくらい簡単な事で。


どっちかと言えば、花木君の方が言ってる意味も“やってる意味”もマジで分かんないんですけど?!!



ど、ど、ど、どうして……





「あ、あの…手…」



「手、がどうかしました?」



って、いやいや。

何が?的な不思議そうな顔で首を傾げるのは止めて…。


どうかしました?じゃねーよ




「手、何で繋ぐの?」



オカシイでしょう?

この一連の流れで、あたしの手を繋ぐってオカシイでしょう?

普通、こういうシーンって振った女ほっとくでしょう?



「逆に、何で繋いだらダメなんですか?」



「はっ?!」



「別に手を繋ぐ事は今回が初めてじゃないですし…」



って、オイオイ。



「いや…あの……。


ほんと、今日はいいから…」



いくら好きじゃないとはいえ、あたしの気持ちも少しは理解して欲しいし…。


何故か手を離そうとしない花木君の手を苦笑しながらブンブンと振り払おうとするけれど、強力な磁石か何かでくっついてんのか?!

ってくらい、離そうとしない



花木君の、手。







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