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陽だまりの仮面 -嘘-

第8章 夕陽と泪味 ②

両目を覆う誰の手か分からない手を退けようとするけれど

軽く、あたしの目元に負担掛けないようにふわりと覆ってる癖に力は強くて翳したまま、退かない。



「ちょっと……あの……っ」



ちょっと…マジで誰、こいつ。

絶対に、こいつは花木君じゃない。

感じる雰囲気から、クソ木山でもない……はず。


一体、誰!?



「誰か、分かる?」



誰か分からず、この翳された手をどうしてやろうか。

色々脳をフル回転させながら作戦を練ってた、その時


背後から声が飛んで来て。




「…………えっ…」




この声…………。


どこかで聞いたような……聞いてないような………



自分の中の当て嵌まりそうな人物を高速で割り出してみるけど

それらしい人が見当たらず



「だ、誰!?」



背後の人物に問い掛ける。




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