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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第2章 禁断の恋

 夢中になりすぎて、つい定められた就寝時刻を過ぎてしまうのは毎夜のことだ。王が起きている限りは、崔内官も明香も傍に控えていなければならず、従って、明香が自室に戻る時間もそれだけ遅くなった。
 自室に戻り床に入ったものの、眠気はいっかな訪れなかった。悶々として幾度も寝返りを打った挙げ句、夜半になって漸く浅い微睡みに落ちたのまでは良かったが、一刻もしない中に目ざめてしまった。

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