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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第4章 心のゆくえ

 だが、今日からは違う。
 王の歩みが止まる。ゆっくりと振り返る王に、明香は微笑んだ。
 明香の眼に涙が溢れる。
「私は、主上がたとえ誰であろうと、心からお慕いしております。ずっといつまでもお側にいとうございます」
「予がたとえ何者であろうと、そなたは傍にいてくれると申すのか?」
 王の問いに、明香は頷く。

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