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「中殿さま(チユンジヨンマーマ)を愛していらっしゃったのでございませんか？」
　臣下としても、また女としても訊ねるべき問いではないことは承知していた。亡くなった中殿と王の間の夫婦仲はあくまでも個人的な問題であり、明香には拘わりのないことだ。ましてや、一臣下が立ち入るには畏れ多い。
　王を慕う明香にとって
―そうだ、そのとおりだ。予は中殿を愛していた。
　そのひと言は彼女を徹底的に打ちのめす決定打になるはずだ。