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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

協力…?


「あの…ただ不思議なんですが…ただの一アパレル販売員に、何でここまでしてくれたんでしょうか?」


私の質問に、保科さんは


「そうですね…僕は高橋に頭を下げられただけなんで、本人に聞くのが一番かと。」


頭を下げた?


高橋さんが、私にこんな事する為に?


怪訝な私の表情に、


「ただ、僕が知り得る範囲として…高橋は本当に、身体を張って仕事してます。体型崩さない為に、凄い努力もしたし、時間だって厳守する。気配りも細かいから、現場の信頼は厚いんですよ…だから、今日のイレギュラーも可能に出来たと思います。」


保科さんの目は、高橋さんへの信頼と期待に満ちていた。


だからこそ尚更だ!


高橋さんが、皆を動かせる程の信頼と実力があるのは分かった!


その高橋さんが、皆に頭下げてまで何でなんだろう?


どうしても腑に落ちない…。

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