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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

「そっかぁ~!南野さんは、東さん狙いなら三人とも利害一致だにょん!」


高橋さんの満面な笑顔に、俺は妙にホッとしてしまう。


「そうですよね!利害一致ですよね!」


「うんうん!だから三人で協力し合うにょん!」


「はい!高橋さんと人見さんとタッグ組めるなんて、心強いです!」


そう…
引っ越してきて、まるで道端に咲く花の様に可憐な東さんの姿を見た瞬間、俺は運命を感じたんだ!


何回かアタックチャンスを伺って、映画でも誘おうかと声を掛けたら、獣でも見るみたいに怯えてしまった東さん…


怖がらせるつもりじゃなかったから、弁明しようとしたら…


『こらっ!あんた何してんの!』


俺を変質者だと思って、東さんを助けに来た人物…


それは『宮脇さん』だったなぁ~。


今となっては笑い話しになっているけど、時たま東さんと顔を合わせると、怯えた目で見られ度に心が殴られた感覚が襲うんだ。


でも…可愛いんだよな~!


思わず顔がにやけてしまいそうになった時…


「高橋さん…別に自分は西垣さんの事、狙ってません」


人見さんが高橋さんに、物申してきた。


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