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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

結果…人見さんの圧勝だった。


「なかなか面白かったです。これやってみたかったんですよ。」


淡々と言いながら、ライフルを掛ける。


意気消沈していたけど、顔を上げて…


「もしかして…これやりたくて、レーシングカー負けたの?」


こんな強いのに、レーシングカーごときで負けるなんておかしい。


「折角なんで、三つともやろうかと思っただけです。」


何だって~!!
わたしゃ、見事なピエロじゃんかぁ~!


愕然としてると


「どうします?まだゲームやりますか。」


そう言われても、やる気が失せたわ。


「はぁ…負けた条件は…何がいいの。」


負けたら相手の言う事を聞く…さぁ~お言いなさいよ!


ふんぞり返る私を一瞥して


「…では、次はカラオケで、勝負しましょう。」


「へ…カラオケ?」


「少し行った角に、ありましたよ。」


すたすたと、人見さんが歩き出し


「ちょ、ちょっと~!」


致し方無く、追いかけた。

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