
そして僕等は絡み合う
第2章 宮脇 詞の場合
ピンポ~ン!ピンポ~ン!
「ん…誰…?」
引っ越しの音も気にならなかったみたいで、爆睡から起こされた。
「はぁ~。お隣さんの挨拶かな…。」
鏡を一応少し見てから、髪を直して玄関に行く。
「はい?どちら様ですか?」
「さっき隣に引っ越して来た者ですがぁ~。挨拶に来ました!」
男性か…でも、何か聴いたことある声だな…。
「あっ!はい、今開けます…なっ!何でよ!」
ドアを開けた途端…目の前には見知った人物。
「宮脇ちゃん!今日からお隣さんだから、宜しくねぇ~!」
ヘラヘラ笑って、眼鏡をずらした…高橋樹!
な、何なの!?
私は、寝ぼけてた頭が、一気に吹き飛んだ。
