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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「メンズに移る時に…凄い勉強したし…努力したつもりだけど…。」


「知ってる…。」


「最初に店長に、言われた通りに…ブランドイメージを生せる様にしたよ…。」


「ああ…そうだな。」


私の不安を柴多は、静かに受け止めていく。


「じゃあ、何がイケないの!?」


「…詞、それは自分で考えろ。自分のスタイルをもう一度見直して、店長に伝えてみろよ。」


拳を作る手に、力が入る。


良く解らないけど、意味なく柴多がこんな事言ってくる訳ない。


「分かった…やってみる…。」


柴多は、満面の笑顔で


「よし!頑張れ!」


自分事の様に喜んで、私の頭に手を置いた。


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