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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「う…。」


思わず黙ってしまうと


「やっぱり、気持ちいいんだぁ~!」


「なっ!そんな事!」


かまかけたのか!


思い通りに、なってたまるか!


「離してよ!高橋さんの道具になんかなりたくない!」


パリン!と、自分の中でも弾けた気がした。


そうだ…高橋さんに、いつもイライラしてたのは、道具みたいに高橋さんの思惑通りにされてるのか悔しいんだ。


私にだって意志は、あるのに…。


「離して!」


「道具じゃない!詞は、詞だろっ!」


いつになく真剣に叫ばれ、力強く抱き締められた。


「だ…だって…高橋さんの勝手ばかり、罷り通るから。」


動揺して、声が震えてしまう。


そんな私の顎を空いてる手で持ち上げ


「詞じゃないと…ダメなんだって…。」


そして…唇を激しく塞ぐ。

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