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砂漠の月、星の姫~road to East~

第1章 第一夜【砂漠へ~road to oasis~】

―フィーロ様もお元気で。
 震える声で言ったタリムだったが、彼が自分を逃がした後、父王の後を追って、ここで自害して果てるつもりなのは判っていた。だが、今は何も知らない顔で出てゆくのが自分に出来る精一杯のことだと思っていた。

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