テキストサイズ

砂漠の月、星の姫~road to East~

第2章 第二夜【国境の月~road to east~】

 軽い揶揄を含んだような男の言葉に、タリムは俯いた。男はそんな彼女に頓着もせず、淡々と続けた。
「私が君の故郷を滅ぼした敵国の男だと知れば、どうする?」
 その物言いがあまりにもなにげないものだったので、タリムは一瞬、我が耳を疑ったほどであった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ