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身代わり妹

第14章 誕生

静かになった病室のベッドに、凌太と2人で横になる。

その横には、私と凌太の子供…優太が眠る小さなベッド。



─────こんな穏やかで幸せな日が、私に訪れるなんて思いもしなかった。



静かな寝息を立てる凌太の顔を覗く。

今の私の幸せは、全部凌太が運んでくれた。

凌太がいなかったら、私は姉の代わりに死んでいたかもしれない。



「ありがと……」

凌太の形のいい唇に、軽く唇を重ねる。


「大好き……」

凌太の胸に顔を埋めた。



どこよりも一番落ち着ける場所。

そして、一番幸せを感じられる場所。


一番安心できる場所に顔を埋めて、気付けば私もウトウトしていた。


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