テキストサイズ

君と描き始める未来に

第8章 親善旅行?

「母さん!あのな~!」


「志信ちょっと!」


えっ!?


香織が俺の腕を引っ張って、部屋から連れ出そうとする。


「香織さ~ん!待ってるわね~。」


そんな俺たちに母さんは、ニコニコ手を振って、焼酎を注ぎ足していた。




「志信、こっちにちょっと。」


「どうしたの?」


怒ったのかな?
板挟みにさせて悪かったしな…。


香織は、部屋の方見て


「志信…今回は、お義母さんたちに合わせてあげよう。一緒に来て貰ったのは、私たちの提案と言うか…私が言い出しっぺだから…ごめんね。」


「香織…。」


シュンとしてる香織を見たら、可愛くて何も言えなくなる。


「はぁ…謝らなくていいよ…寧ろ母さんたちの事まで気にしてくれて感謝してる。母さんもきっと解ってるんだよ。嬉しくて、香織に構いたくなってるんだろうし。ただ…」


「ただ?」


ため息吐いて、香織を抱き締める。


「母さんの呑んだくれも仕方ないけど、現実、香織の側に全然居られないのは寂しいからさ…。」


「えっ!そんな!」


小さくビクッと、震えてる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ