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不器用なタッシュ

第8章 決意

1ヶ月近く経過した頃


「よっし…出来たぁ~!」


何とか二枚は、出来上がった。


後は残り一枚…デッサンまで進んでいるが、来週あたりには、香織の会社との企画発表会に参加しなければならなかった。


兄貴たちの結婚式の司会も引き受けてしまい、何かと立て込んでいた。


コンテストじゃなければ何て事ない用事も、凄い面倒に感じる。


でも…発表会は抜けられない…。


香織が必死に頑張ってきた企画に、穴を開ける訳にはいかないし…
少なからず、久々に会える。


世間知らずの俺は発表会に参加すれば、香織と話せる時間くらいあると思っていた。


そんな感覚で実際、発表会当日を迎えると…


現実は、甘くない所か…


不安が募っただけだった。

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