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不器用なタッシュ

第8章 決意

画材屋で、オイルと絵の具を探す。


「嘉くん、オイル無くなるの早いね~!頑張ってるのかい?」


学生時代からお世話になっている店長さんは、気さくに話せて楽だった。


「はい…コンテストが大詰めで」


「そうなのか~!この街から巨匠誕生だな!」


「はは!気が早いっすよ」


ふと…実家に帰って2週間が経ったころに安岡から連絡を貰っていたのを思い出す。


たった一言


『渡辺さん、不安にさせるなよ!』


いきなり何事かと思ったが、返信はしないで放っておいた。


「だから…頑張ってるだろ~が…」


「ん?嘉くん、どうしたの?」


「あっ…何でないです…」


安岡の奴…何だよ、一体!


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