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不器用なタッシュ

第5章 『 好き 』?

19時ちょうどに香織はアパートに着いた。


缶チューハイとビールで乾杯した後は、最近の事など喋り倒していたら、時間は21時になっていた。


時間が経つのが、あっという間に感じる。


香織は、時間を気にしてか時計をチラッと見て、話し出したのは予想外な事だった。


俺はてっきり『帰りたい』と、言うかと思ってたんだ。


「忙しいけど、嬉しいよね!一人でも多くの人が、嘉之の作品に出会う機会が広がっていくんだよね~。楽しみだね!」


予想外な上に、そんな事言われたら…帰したくなくなっちまうだろ…。


「……。香織…こっち来て。」


「ん?なに?」


四つん這いで近寄ってくるし。


無防備すぎるだろ!


そんな香織に、俺はキスをした。

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