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秘密の派遣業務

第41章 本当の恋人に

桐沢「…紗江を…島から解放したあの日から…俺はずっと紗江からのあの手紙を待ってたんだ。」

紗江「……どうして…わかんないよ…」

(ずっと本当の気持ちを手紙に書けなかった。
書いては駄目だと自分に言い聞かせていた…のに?)

桐沢「…紗江を島から解放する事で一度全てをリセットしたかったんだ。…紗江と…本当の恋人になる為に…」

(…本当の…恋人に…?)

優しく紗江の髪を撫でる。

桐沢「特殊な環境ではなく…平凡な日常の中で…俺を選んで欲しかった。」

紗江はハッとした。

紗江「…直哉さん…」

やっと…紗江は桐沢の本心に触れた気がした。

桐沢「あのまま…惰性のように一緒に居る訳には行かなかった。」

紗江の頬を手のひらで包み込む。

暖かな頬が赤く染まりその頬に涙が零れ落ちた。

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