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秘密の派遣業務

第34章 最後の夜〜桐沢の愛〜

桐沢に抱かれながら…
そんな桐沢の気持ちを知らない紗江はただ戸惑い哀しんでいた。

(…何で……あんな事…言ったのに…こんなに熱く抱かれたら…)

桐沢の気持ちを疑う訳じゃない。
愛されていると信じていた。
けれど…待つなという桐沢の心が紗江にはわからない。

紗江「…ああっ…直哉さんっ…!」

何度もイかされ…
果てしなく抱かれながら…

(…他の人なんて…愛せないよ…愛せる訳…ないっ…だから…私は…待ってる…迎えに来てくれるって…信じてる…。お婆ちゃんになっても…待ってる…から…)

桐沢に身を委ねながら…
紗江もまた心を決めていた。

紗江「…ぁ…愛してる……」

夜が開ける頃…紗江は意識を手放した…

桐沢「…紗江…愛してるよ。」

意識を手放した紗江を抱き締める。

紗江「……待っ…て…る……」

意識のない紗江の言葉に桐沢の目から涙が零れ落ちた。

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