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たくさんの拍手の中…顔を上げると紗江は桐沢を見つめた。

紗江「…そして……。直哉さん…。」

紗江の声が震えた…
桐沢がじっと紗江を見つめる。
お互いにしばらく黙ったまま…
見つめあっていた…

紗江「…ずっと……支えてくれて…本当に…ありがとう………」

堪えていたモノが込み上げるのをグッと堪える事によって、言葉が紡げなくなる。
それでも紗江は必死にそれを飲み込み笑顔を作る。

紗江「…直哉さんが居たから…耐えて……来られた……。また……幸せに……なれ…ました……」

更に震える声で紗江は懸命に感謝の言葉を口にした。

(…紗江…)

涙を堪えながら儚く微笑む紗江に、桐沢の胸は切なく甘く痺れていた…