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最初で最後の恋

第22章 現実と向き合う

玄関ではなんだから、とおばさんはリビングに通してくれた。


リビングには大きなベッドがひとつあって、そこで眠っていたのが…



「母さん……」



蓮の言葉に、閉じていたお母さんの目が開いた。

その目が蓮を捉えるまでに数秒かかった。



「……っ!!!……蓮、なの?」



ゆっくりとお母さんの手が蓮の頬に触れる。



そんな2人を少し離れたところで見ていたあたしと蓮のおばさん。


「あの子ったら、最近体が優れないのになにも言わないんだもの。

蓮が大学に行くのに家を出てから、一度も連絡もとってないって言うし…


高校の時なんて、ほとんど蓮が話さなくなったから反抗期なんじゃないかって不安だったらしいの」


え……??

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