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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第11章 第四話【縁~えにし~】 早春賦

 戻りたかった。浩三の優しさに甘え、何も知らない、すべては悪い夢の見せたひとときの幻なのだと思い忘れ、その胸に飛び込みたい。けれど、それはできない。浩三を愛しているからこそ、戻ることは許されないのだ。

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