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「今からでは遅いのだろうか、幸。僕と共にもう一度やり直してはくれないか。いや、また新しく出逢ったときから始めないか。子どもたちも皆、幸の帰りを待ち侘びている」
　その心のこもった言葉に、幸の眼から涙が溢れ、頬をつたった。浩三は昔からそういう男だった。自分を裏切った幸を責めるわけではなく、幸を苦境に追いやったのはすべて自分の責任だと本気で思っている。