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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第8章 第三話【波の音】 予感

 浩三の性格を反映しているのか、彼の翻訳本の文章は原本に忠実であり、その上解りやすい。英国と日本では自ずと生活環境や風習、更にはそれを土壌とした国民性など、あらゆる面において違いがある。その違いをシェークスピアの書いた元の作品の味を損なわないようにしながら、日本人にも理解しやすいように丁寧に翻訳している。それが受けてか、浩三の翻訳した作品はなかなか売れゆきも上々だという。

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