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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第25章 聖なる夜に・・・・・ 2

「心愛に逢いたくて仕方なくて。

声を掛けなきゃいいんだ。

心愛にバレなきゃいいんだ。

そう自分に言い聞かせて、何度も何度もあんたの店の前を通ったんだ」



光は額同士をくっつけたまま、言葉を紡ぐ。




……そんな光の言葉を、ドキドキしつつ聞きながら



「最初は一瞬でも姿が見れれば満足だったけど…。

いつも店長と楽しそうに話してるとこ見てると自分が話せない分苛々してきて」



何どなくなんだけど……



「俺の事、気付かせてやりたくなったんだよね。」



私は………



「俺んが、心愛に気付いて貰えなくて寂しい想いたっくさんしてるっつーの!

なのに、気付かず店長とイチャイチャしてんだもんなー。

俺が話せないっつーのに。


だから、あの日、わざと心愛の前を通ったんだ。

偶然を装って。」




出逢った頃からずっと……


光の手中に居たんじゃないか。

光の手中に捕まってたんじゃないか。




なんて、そう思えて仕方がない。








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