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だけど、世の中そんな甘くない。


「そこは自分で思い出せよ」


バカかと言わんばかりの冷たい表情。



「ハハハ～ですよね～」


思わず、深い溜息１つ。


自分で思い出せたら苦労しないっつーの。

って思ったけど、あの切れ長の目で冷たく見られるとその言葉さえも呑み込んでしまう。



いったい…いつ逢ったんだろう…。

こうやって話してても全然思い出せないんだもん。

完全お手上げ状態なんですけどー。



「心愛？」


へ？


不意に呼ばれて重盛の方を見ると



「ヒント、教えてやろうか？」



口角を上げてニヤリ。



…ヒント？