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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第1章 プロローグ

 

『私出来るよ!』


 夏美は皆のしらけたムードを元に戻そうと、思わずそう書き込んでいた。

 夏美の家は母子家庭で、母親は昼も夜も忙しく仕事をしていた為、ほとんど家には帰って来ない状態だった。

 1人淋しく、話し相手もいない状態があまりにも退屈だったので、夏美は毎日チャットをして、暇潰しをしていたのだ。

『マジで!! じゃあ皆を代表してやってくれよwww』

 隼人が面白いように話に食い付き、夏美をあおった。

『しょうがないな! じゃあ私が幽霊なんていないことを証明してみせるよwww

 まぁもし出てきたとしても軽くボコって説教するけどねww』

 夏美が負けずにそう書き込むと、たちまち他の連中は、夏美を “チャレンジャー” と名付けて、会話の中心にした。

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