
1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第6章 決行
シャワーを終え、サッパリした香織は、先ほど買ってきたお茶をコップ一杯飲み干すと、早速作業の続きにかかった。
「ン~ン~ンンン~ンンン~ンンン~♪」
小さな子供がおままごとをするように、楽しそうに鼻歌を歌いながら、ぬいぐるみに米を詰める姿は、香織の不気味なオーラをより一層強くしていた。
パンパンに膨れたぬいぐるみを見つめながら、満足そうに微笑むと、香織はテーブルに置いてある2本の髪の毛に目をやった。
あの争いの中、引きちぎった2人の髪の毛を、1本ずつポケットに忍ばせた事は、我ながら器用だと香織は肝心した。
まぁそれぞれ違うポケットに入れていたら尚更良かったのだが……。
