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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第44章 思い出

「河辺?言いたい事あるなら聞いてやるから話せ」

部屋に戻ってベッドに腰かけた僕と鮫島先輩

「‥‥僕‥」

「なんだ?ん?」

頭撫でながら優しく聞き返してくれる鮫島先輩

「‥僕‥」

「僕?」

「‥僕‥鮫島先輩が好きすぎて不安なんだ」

好きすぎて不安とかかわいい事言ってくれるね‥

「どうすれば不安を取り除ける?」

「それは‥なつ兄‥」

また相川か‥

「指輪だけじゃ不満か?」

河辺の不安を取り除く為に買った指輪なのにまだ相川にこだわっている河辺

「そうじゃない!!けど‥だけど‥僕‥鮫島先輩はすぐなつ兄のとこに行っちゃうから‥さっきだって‥」

「河辺も来たらいいだろ?さっきってお互い様だろ?」

「え?」

何がお互い様なの?

「俺も河辺が日高君に甘えるなんて思わなかった‥いつもあーなのか?」

「甘えてなんてっ!あれは僕がいるのになつ兄を選んだからっ!だからっ」

いつもあーなのかって!返事はっ!

「ただの友達だって何回言えばわかるんだよ!いい加減にしろ!!」

「だって‥僕‥っ‥ぅっ‥」

毎回友達だと言っても同じ事の繰り返しに苛立った

泣かすつもりはなかったのに泣かせてしまった

指輪を買っても取り除けない
じゃ、どうしたら不安を取り除く事が出来る?わからない俺自身にも苛立った

けどちゃんと向き合ってやらないと

「キツく言い過ぎた泣くな」

肩を引き寄せ僕の頭に頭重ねた鮫島先輩

「どうすれば‥不安じゃなくなる?」

それは‥

「河辺はどうしてほしい?俺にどうしてほしい?」

僕は‥

「なつ兄と友達やめてなんて僕には言えない…ただ僕の事ほったらかしにしないで!!」

ほったらかし?

「ほったらかしにした覚えはないぞ?」

ない?嘘だ!

「露天風呂行く時僕を置いてなつ兄のとこ行ったでしょ!?」

「行く前に肩叩いただろ?行くぞって?」

え?あれ合図だったの?

「俺はマメな気の利く男じゃないから‥おんぶに抱っこは出来ない」

「おんぶに抱っこ?」

わからないのか?

「おんぶに抱っこみたいな何から何まで1から10まで手を差しのべる事は出来ないって事だ‥」

「じゃ僕がいけなかったの?!」

太ももに握った拳を強く押し付けた河辺
俺はその拳を優しく握った

「いや‥今回は‥俺が悪い‥ごめんな河辺‥」

「鮫島先輩?」

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