
偶然からの必然
第4章 悲劇
父さんは半年前に亡くなった。
千歳兄は父さんが経営していたカフェを継いで、
間もない頃だった。
20歳になった私と、お母さんはショッピングをしたいと言ったので、
大学が休みの日に、私たちは出かけた、そんな三年前のある日…
楽しいショッピングを終えて、車で家に帰る途中だった。
「いい買い物をしたわね〜」
お母さんが上機嫌でそう言う。
「そうだね、結構買ったね〜」
つられて私も上機嫌になる。
幸せな時間だった。
ところが悲劇が起こる。
信号が赤で止まっていた私たちの車に、
向かい側からトラックが突っ込んできたのだ。
必死だった。
お母さんは私を最後まで守ってくれていたー。
