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偶然からの必然

第3章 何でここに…

「ここか…」


翌日の夜。


私は友達の旭を連れて、


CLUB HAVENへとやってきた。



「何回かホストクラブは言ったことあるけど、なんか今までのとは格が違うわ。」


私は入り口だけで圧倒されていた。

「何驚いてんのよ!中に入ったらもっと大変なんだからね?…やっぱやめておく?」

旭は少し心配そうに私の顔を覗き込む。

「ううん、約束したし!入る!!」

「あんたも律儀ね〜。さぁ、入るわよ?」



扉を押すと、店内はキラキラ輝いていた。



「いらっしゃいませ!ようこそCLUB HAVENへ!!」


と、たくさんのスーツを着た男の人に出迎えられた。


千景は驚きのあまり、後ろへ転びそうになった。

そんな千景を一人のホストが抱きかかえた。




「大丈夫ですか?お客様?」

腰を掴まれているのと、顔が近いことで

千景はドキドキしてしまった。


「は…はい……大丈夫です。」

「それは良かった。君もしかして、今日が初めてかい?」

「あ…はい。」



千景がそう言うと、助けてくれたホストはクスクスと笑った。


「ちょ…何で笑うんですか!!」

「くす…いやー反応がいちいちうぶで可愛くてさぁ〜」

そう言うと、また笑い出した。

「翡翠(ひすい)。お客様をいじめてはダメじゃないですか。」

と眼鏡をかけた堅物そうなホストが現れた。


「うちの従業員が申し訳ありません。当店は初めてでしょうか?」

「あ、はい。」

「わかりました。では当店のことを簡単に説明させていただきます。」

そう言うと、眼鏡をくいっと上げた。

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