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愛の嵐

第33章 心の関×心の緒=心の春

《雅紀時間》

雅「いってぇ・・ったく、はぁ」

夜道を歩く
まぁ、こうなるって分かってたんだけど
家に着くと真っ直ぐ部屋に向かった

和「雅兄♪」

ガチャガチャとドアを開けようとしてる

雅「かず~、眠いからそっとしといて~」

こんな時でも和には優しくしてしまう
自分が嫌になりそうだ

和「開けてくれないの?」
雅「はぁ~、こんの~、甘え上手がっ」

ドアノブに手を掛けて考えた
ダメ・・だな

雅「今日はダメ!」
和「雅兄~!・・・・まさにぃ」

やめなさい!開けたくなるから
何でそんなに可愛いんだ
気持ちに素直なのが羨ましくなるよ

雅「おやすみ、和也」

ドアの向こうが静かになった
諦めたな~、よし寝るか

和「雅兄!雅兄!雅兄!」

ドンドンとドアを叩いてきた
マジかぁ
はぁ~~俺の負けだな
鍵を解いてドアを開ける

雅「も~何だよ、おまっうぇ~」
和「雅兄~♥」

開けた途端に抱き付いて来た
そのまま後ろに倒れてしまう
尻打った!いってぇ!

雅「おいっ和也!」
和「な~に~♪」

胸に顔をグリグリしながら何かしてる

和「す~は~す~は~」

匂い嗅いでんのか?!
俺の弟が変質者になりました
くすぐったいし、視覚的にこの角度ヤバい

雅「ほら、離せって」
和「あ~、まだ~」
雅「止めなさい、夜遅いんだから寝ろ」
和「じゃあ、俺も一緒に♪」

やめて~、もう今日は疲れたんだって
この上拷問されんのは辛い

雅「ここ俺の部屋、和の部屋隣」
和「む~~っ、分かったぁ」
雅「忍び込むなよ?」
和「約束出来ませ~ん♪」

んな可愛い顔すんなって
発散してないんだから一人にしてあげてよ
見境いなく襲う事はないけど
寝ぼけてなんて洒落になんないからね

雅「はぁ、疲れた」

切れた口の端
少し腫れた頬を撫でる
後悔とかは一切ないけど
いて~もんは痛い訳で

雅「風呂入って寝よ」

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