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愛の嵐

第8章 霧中の嵐

相「はぁ・・はぁ・・はぁ・・ふぅ~」

乱れた息を整えながら瞼を開けた
乾いた涙の跡が行為の激しさを物語る

大「ご、ごめんね」
相「何で・・謝る、の?」

途切れ途切れの言葉も色気が漂う
自分がこんな姿にしたのかと改めて思うと恥ずかしくなる

大「無茶しちゃったから」
相「あ~・・ふふっ」

可愛く笑うなよ~
今でもその笑顔にドキドキするんだ
ずっと恋してるんだなぁ、俺

相「ちょっと体が痛いけど、智くんの愛をいっぱい感じたよ?でも急にどうしたの?」
大「あ~、え~、う~ん」
相「??」

小首を傾げている
言わないとダメだよな
でもあんなん見たからって言ったら怒らないかな?

大「実はさ~~」

夢で見た事と、それに欲情してこの行為に及んだ事を
雅紀くんは俯いて体を震わせている
まさか本当に怒ってる?
ヤバいよ~!
あたふたしていると

相「っぷ・・あははは~」
大「へ?怒ってないの?」

腹を抱えて笑っている
そんな笑える事言ってないよ?
笑いが治まるのを待ってみた

相「はぁ~笑った~!」
大「落ち着いた?」
相「うん!かなり笑えた!」
大「怒るんじゃなくて笑えたの?」
相「何で怒るの?人の行為、しかも夢の中の行為に欲情してでしょ?人に流されない智くんがだよ!珍しくて笑えたよ~」

え?そっちなの?
この人の感性も変わってるよ
まぁ怒ってないからいいけど

相「それより、また夢見たんだね。しかも強制的なんて」
大「そうなんだよね。かなりクライマックスって感じ漂わせてるし」
相「逃げて終わりなのかなぁ?」
大「どうなんだろね。駆け落ちってやつだからなぁ」

二人で夢について話す
でも、その前にお願いしたい

大「雅紀くん、服着ない?」
相「へ?~~っ早く言ってよ~!」

慌てて服をかき集める
リビングでしたから隠す毛布がないんだ
いやいや、今更そこまで恥ずかしがらなくても
顔を赤らめ服を着た雅紀くんはたどたどしくもコーヒーを淹れてくれた
誤魔化そうとしてるねぇ

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