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愛の嵐

第43章 腐れ縁×存在意義=幼馴染

相「はっ、あっ、はぁ、はぁ」

長いキスから解放されて息を整える
目眩を起こしそうな幸福感に満たされた俺は
頬を手で挟まれ強制的に翔ちゃんに向かされる

櫻「俺は女子じゃね~んだからファーストキスに拘りね~んだよ!」
相「は、はい」
櫻「お前は俺にどうして欲しいんだ?言ってみろ」
相「ギュッて・・・して欲しい」

勢いに圧されて素直に答えてしまう
消え入りそうな声しか出なかった
それを聞き取ってくれたのかギュッと抱き締めてくれた

櫻「それから?お前の望みはなんだ」
相「何で?どうして・・叶えてくれるの?」
櫻「いいから言えって!」
相「はいっ!」

他に・・他に・・
いっぱいあるけど
一番はこれしかない

相「あのっ、そのっ、す、好きって・・言って欲しい・・です」

嘘でもいいから聞きたい
何千、何万と俺が言っても
一度も返って来なかった言葉

櫻「相葉・・好きだ」

全身が熱くなっていく
こみ上げる物を抑えきれない
翔ちゃんの腕の中で悶えてしまう

相「うわぁ、ヤバい♪ヤバいよぉ」
櫻「お前は?」
相「え?俺?」
櫻「お前はどうなんだ?」

翔ちゃんの鼓動も俺と同じくらい早い
伝わる程に近くにいるんだ

相「好き・・好きです!大好きです!!」

肩に顔を埋めたまま告白した
本気だって伝わるように
心からの気持ちを言葉に乗せた

櫻「俺さ、鈍感だから気付くの遅くて悪かった」
相「知って・・・あっ、いや、でも」
櫻「10年以上かかったな。でもお前が本気なんだって気付いた。自分の気持ちも確信した」

そう言うとさらにキツく抱き締められた
夢じゃないんだよね
自惚れてもいいのかな

櫻「お前が好きだ」

耳元で囁かれた言葉は
身体中に染み渡っていった

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