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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~

 恐らく、藍那の外見は真戸那と似ているのだろう。この時代に来て鏡で何度も自分を見ているけれど、紅型の着物を纏い髪を結い上げてはいても、顔は見憶えある自分のものだ。
 或いは、信じがたい話ではるが、藍那自身が真戸那の生まれ変わりであるとか。だからこそ、あの〝琉球王国の落日〟という本を通じて、前世の自分が生きていた時代へとタイムスリップしたのかもしれない。

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