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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~

 唐突に強い力で抱き寄せられ、藍那は身を竦ませた。
「真戸那」
 王の声がかすかに掠れている。ハスキーなのに、どこか熱っぽく淫らに濡れている。まるで極上のベルベットで素肌をゆっくりと撫でられているかのようなゾクゾクする気持ちにさせられる―そんな声だ。

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