テキストサイズ

最後のキス~琉球の海を渡る風~

第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~

 王がそんな藍那をじいっと見つめている。狭い洞の中に二人きりで、身体は殆どぴったりと隣り合っている。聞こえるのは雨の音と二人の息づかいだけ。何だか一挙に二人を包み込む空気の温度が上がったように思えるのは気のせい?
「真戸那、こんなことを言って誤解して欲しくないんだが、着物も上はもう一枚脱いでしまった方が良いのではないか? このままでは本当に冗談ではなく風邪を引くぞ?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ